西田友是先生受章祝賀会

2023/8/14(月) 17:30 ~ ホテルグランヴィア広島 悠久の間

会場MAP

西田友是先生が令和5年春の褒章において、瑞宝中綬章を受章されました。

先生は、受章の対象となった「コンピュータグラフィクス研究の功績」で、世界的に顕著な業績を残されました。西田先生は、液晶ディスプレイはおろか、ラスタスキャン型のカラーディスプレイすら存在していなかった時代から、長年にわたって情報科学の教育と研究に努め、コンピュータグラフィクス(CG)分野のパイオニアとして、基礎をなす手法を多数打ち立てました。今日のCG映像産業の基礎技術である光の相互反射を含む光学シミュレーション手法 —ラジオシティ法— 世界で初めて開発し、写実的な映像生成基盤を確立しました。また、実物に即した様々な光源モデルによって照明された物体の陰影計算方法(シェーディングモデル)を確立するとともに、大気や霧、雲、煙などの光を散乱する媒質によるボリュメトリックな照明効果を世界で初めて開発しました。さらには、世界で初めて宇宙空間から眺めた地球などの惑星の照明計算手法を開発しました。また、工業製品の設計などでの応用を目的として、曲面と光線との効率的で頑健な交点計算法を開発し、高精度な形状表現と写実性の両立を世界で初めて実現しました。そして、仮想世界を構築するためのもう一つの重要要素である音の生成に関しても先駆的な業績を残されています。

こうした手法は、映像制作や工業製品設計などの商用ソフトウェアの基盤技術として様々な場面で世界的に活用されており、映像産業や科学的可視化、医療、ものづくりへの応用に展開されている他、バーチャルリアリティやAI社会での視覚情報処理基盤ともなっており、情報科学の広範な分野に多大な貢献を果たしました。

このような先生のCG分野に対する生涯に亘る業績は国内外で高く評価されており、世界的に権威ある国際会議ACM SIGGRAPHにおける最も名誉ある賞 Steven A. Coons 賞を2005年に受賞しました。この賞はCG界のノーベル賞とも呼ばれているもので、アジアからの研究者(および研究組織)からは初の授与という快挙でした。2017年には紫綬褒章を受章された(代表的受賞)。また、画像電子学会フェロー、情報処理学会フェローに選ばれ、さらに、情報処理学会グラフィクスとCAD研究会主査、画像電子学会ビジュアルコンピューティング委員会(VC委員会)委員長、CG-ARTS協会理事、画像電子学会副会長・会長などの要職を歴任し、学会の発展に多大の貢献をなしました。

西田先生は現在、プロメテックCGリサーチの所長に就任(およびデジタルハリウッド大学卓越教授)して研究活動を継続し、流体計算に基づくアニメーションやレンズ・反射板の設計法などのものづくりに利用できる技術を開発しています。西田先生は、パイオニアとしてコンピュータグラフィクスという分野を築き、数多くの著名な業績と国際的な交流を通じて当該分野の世界的な発展に寄与しており、その功績はまことに顕著であります。

この度、先生の瑞宝中綬章受章をお祝いするとともに、先生の功績をたたえ、今後ますますのご活躍を祈念するため、祝賀会を開催いたしますので、ご多用とは存じますが、何卒ご臨席賜りますようご案内申し上げます。

開催案内

日時2023年8月14日(月) 17:30 開会
場所ホテルグランヴィア広島(MAP
電話082-262-1111
会費15,000円
主催西田友是先生瑞宝中綬章受賞祝賀会実行委員会
共催プロメテック・ソフトウェア株式会社
後援公益財団法人画像情報教育振興協会
一般社団法人画像電子学会
発起人(五十音順)
相川 弘文((公財)画像情報教育振興協会専務理事)   岡田 真人(東京⼤学教授)  香川 直己(福⼭⼤学教授) 楽 詠灝(⻘⼭学院⼤学教授)  金田 和文(広島⼤学教授)  金田 幸三(瀬⼾内海海上安全協会会⻑)  小林 直樹(画像電⼦学会会⻑) 杉山 知之(デジタルハリウッド大学学⻑) 鈴木 崇彦(プロメテック・ソフトウェア株式会社 副社長) 陳 炳宇(台湾⼤学教授)  土橋 宜典(北海道⼤学教授)  林 正夫(修道学園理事⻑)  廣光 清次郎(広島修道⼤学名誉教授)  福井 五郎((株)インタフエース顧問)  藤澤 智光(プロメテック・ソフトウェア株式会社 会長) 藤代 一成(慶應義塾⼤学教授)  前田 純一(広島修道⼤学教授)  宮尾 祐介(東京⼤学教授)  宮沢 洋一(参議院議員)  森島 繁生(早稲⽥⼤学教授)  矢野 泉(広島修道⼤学学⻑) 

連絡先

〒739-8527 広島県東広島市鏡山1-4-1 広島大学 大学院 先進理工系科学研究科 ビジュアル情報学部研究室
西田友是先生叙勲受章祝賀会事務局  金田 和文
電話 082(424)7665
電子メール kin@hiroshima-u.ac.jp

参考;8月15日には記念シンポジウムを東千田キャンパス(広島市内)で開催予定です。