VRML, Java等の普及にも伴い、ネットワークコンテンツの拡がりは目も見張るものがある。 こうした時代背景に伴いCGの研究・教育のあり方も変化しつつある。そこで、 CG研究、教育に携わるものとして、また、旧NICOGRAPH教育委員会の委員として、 WWWとCGの関わりをWeb上で調査した。 ここでは、CGに携わる研究者、教育者、および学生にとってのWWWホームページの有用性につい て検討してみたい。 そのため、CGに関連する700以上のURLを集めたサイト (http://www.hiroshima-u.ac.jp/~nis/cglinkj.html)を作成したが、その過程において感じたものを参考までにまとめたものである。
WWWを利用することにより、CGの在宅学習が可能な時代になったと言える。特に米国の先端的な大学 がその講義の日程、内容、講義で使うスライド、ソフトウエア、配布資料などを公開しているので、これらを 有効利用すれば、遠隔学習が実現できる。筆者の経験では、まだ17才のスペイン人から、筆者のホームページからいくつかの論文を自宅からダウンロードしたというメールが来たのには驚かされた。まだ大学での講義を受けてない年齢の学生(?)が、先端的な論文を読んでいるのである。まさに在宅学習をしていると想像される。
筆者は非常勤として東京大学においてCGを講義している。その際、課題(多面体 の隠線消去など3題)をJava等でプログラミングした学生 が2、3人いた。これにより、1000kmも離れた遠隔地においてインタラクティブにプログラムの評価をすることができた。 これこそ、遠隔教育のいい例であろう。
なお、WWWの利用はオンラインで処理できるメリットがあるが、半面リンク先が移動・消去されるのが 問題である。特に、大学での講義は前期、後期で異なるので、その都度変更消去されることが多く、リンク先のメンテナンスも大変な作業であるこを痛感させられた。最後に、このリンクサイトが、CGに携わる人の参考になれば幸いである。なお、本稿は次のURLで参照できる。
http://www.eml.hiroshima-u.ac.jp/~nis/cglcom.html