|目次 または フレームありの目次|



5.4 透過・屈折
 よく磨かれた物体表面の鏡面反射による映り込みや、透明物体の透過、屈折現象を計算する方法で、ホワィテッド(Whitted)の方法が代表的です。このモデルは、次式で表されます。
  (5.9)

 ここで、第1項から、環境光、拡散反射光、鏡面反射光、屈折光(透過)の成分です。Nは面の単位法線ベクトル、Lは光の入射方向ベクトル、mは光源数、Sは鏡面反射光、Tは屈折方向からの光、は鏡面反射率、は透過率()です。
図5.18
図 5.18:面反射と屈折の方向

 図5.18に示すように、反射光ベクトルをR、屈折光の方向を示すベクトルをP、 視線方向をVとすると、RとPは次式によって求まります。

  (5.10)

 ここで、ただし、nは屈折率です。

図5.19
 図5.19: 屈折の計算例

 左図は屈折を考慮したもので、透明物質中にティーポットが埋め込まれた例です(レイトレーシング法で表示)。



前のページへ

次のページへ