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本章では、最近新聞等で話題になっているマルチメディア及びインターネットについて説明する。
9.1 マルチメディアとは

 マルチメディアを文字どうりに解釈すれば、マルチは複合、メディアは媒体であり、これらを組み合わせたものである。

 人間には五感、すなわち視覚、聴覚、味覚、臭覚がある。コンピュータとのインターフェースは従来、目(視覚)からの文字情報のみであった。近年はグラフィックスも加わってきたが、冷たい感じがあるのがコンピュータであるというイメージである。しかし、音声や音楽も伴う計算機により、より情報伝達が短時間で理解しやすくなってきた。

 コンピュータが、テキスト(文字)、グラフィックス、オーデイオ(音声、音楽)、

ビジュアル(写真やビデオ)を統合してデジタル処理する技術をマルチメディアという。

マルチメディアは、単に技術としてとらえるものではなく、文化や社会をも含む思想のようなものといえる。マルチメディアは、21世紀には世界で50兆円規模の市場を形成すると言われている。


9.2 マルチメディアの活用および整備

 マルチメディアの応用範囲は広く、教育、ビジネス、医療、娯楽、公共サービス、情報提供など様々な分野で利用が考えられ、実用化されつつある。とりわけ、ゲームなどのエンターテエィンメントの動向には注目される。

 マルチメディア技術は次のように活用される。

(1) 学校教育

 1989年以後、全国の小・中・高等学校へパソコンが導入されてきた。それに伴い、教育分野におけるマルチメディア活用の認識が高まり、パソコン導入もマルチメディア機能を要求することが増えている。

(2) ビジネス

 広告等のプレゼンテーションでは、マルチメディアの画像をサービスを使って、これまでの作業を合理化している。情報提供、案内サービスの分野では、通信を使ったマルチメディアの利用がある。流通、販売分野では、ゲームソフトの配信サービスがある。

 ビジネス分野で最も期待が大きいのはグループエア(共同作業支援)で、現在実用化されているものは、企業内LANを利用している。

(3) 家庭

 ゲームを筆頭に、家庭にマルチメディアが入り込んでいる。ゲームのみではなく、雑誌、書籍といったソフトも登場している。また、双方向テレビなどのネットワークの利用も実験されている。

(4) 公共サービス

 博物館や美術館において、展示映像、映像ライブラリにマルチメディアが利用される。行政情報でも、郵政省等でマルチメディアを情報提供の手段として利用し始めている。

 医療では、人体画像データベースや内視鏡などの技術を使ったテレオペレーション(遠隔手術)などが試みられている。

 マルチメディアはこれからの社会資本の柱になるともいわれている。上に述べた活用を十分活かす社会にするには次のことが議論されるべきである。

(1) 情報通信インフラ整備

 高度情報社会では、鉄道網や道路網と同じような役割をもつ高度情報通信ネットワークを整備することが望まれる。マルチメディア技術を利用したアプリケェーションは国の基幹となる。

(2) 公共機関の情報化

 公共サービスの質を高めるために公共機関の情報化を推進する。一般国民を対象とすることからマルチメディアの活用に注目される。

(3) 教育の充実

 これからは付加価値の高い産業を確率する必要があるが、その際に最も重要な人的資本を形成する必要がある。そのため、マルチメディア技術など、情報技術を利用した教育の充実を行える。

(4) 一極集中の是正

 一極集中の原因は情報量の格差にあるが、マルチメディア技術によってこれを是正することができる。すなわち、インフラの整備により、就職、社会サービスなどで、あらゆる地域で機会が均等になる。

(5) 福祉の充実

高齢化社会において、質の高い福祉や医療サービスを行える体制ができる。
 マルチメディア技術を使うことにより、遠隔診断や電子カルテの作成、医療情報データベースを確立し、あらゆる地域において機会均等に質の高いサービスが受けられるようにする。


9.3 マルチメディア技術の基礎

 マルチメディアのシステムは複雑であるが、マルチメディアに必要な技術は次のものがある。

1. アプリケーション

2. アプリケーション開発ツール

3. 基本ソフトウエア

4. ハード技術

5. 要素技術

 ここで、アプリケーションとは、マルチメディア文書処理、TV会議、ゲーム、対話型放送、等のマルチメディアを活用するアプリケーションを示す。また、マルチメディア開発ツールとは、アプリケーションを提供するユーザが様々な道具であり、オーサリングツール等をいう。

 また、要素技術は、マルチメディア技術で最も基本となる技術の集合であり、次のものを含む。

1. オーデイオ処理技術:

 音響一般を扱う技術であるが、特に、音声合成や音声認識、CDに使われる信号処理

2. 画像処理技術:

 ある画像から別の画像への変換および画像から特徴を抽出など

3. グラフィックス処理技術:

 物体にリアルな表示や専用ハードウエア処理

4. 圧縮伸張:

 画像は膨大な情報量をもっているので、画像データを圧縮。圧縮方法としては、JPEGMPEGなど

5. 記憶媒体:

映像や音を記憶するには、大容量で安価な記憶媒体が必要。CD-ROM、光磁気ディスク、デイスクアレイ等


9.4 マルチメディアとネットワーク

9.4.1 情報スーパハイウエイ

 米国のゴア副大統領は情報ハイウエー構想を打ちだしたことが話題になった。

 米国ではCATV網や商用通信網があり、これが情報スーパハイウエイに利用できる。

 様々な情報を米国中に張り巡らされた光ファイバー等のネットワークをとうして伝送するものである。技術面のみでなく、米国の経済立て直しの大きな要素となっている。

図9.1: WWWを操作中の画面

9.4.2 インターネット

 インターネットは世界規模のコンピュータ通信ネットワークでり、LANや地域ネットワークなど、種々のコンピュータネットワークが相互に接続されている。

 インターネットは、米国防総省高等研究計画局が、1970年ごろ軍関係の機関を結ぶコンピュータネットワークとして生まれた。これが、大学や研究機関のコンピュータを結ぶ学術研究用のネットワークへと発展した。現在は、インターネットで、世界130か国以上に電子メールを送信できる。近い将来はコミュニュケーション手段として電話と同程度の位置づけを占めるとも言われる。

 インターネットでできることは、電子メール、電子掲示板、ファイル転送、リアルタイムメッセージ交換、情報検索等である。これほどインターネットが注目されるのは、マルチメディアにある。すなわち、文字(テキスト)のみだけでなく、音や画像(映像)までハイパーテキストでアクセスできる。最近は、これらを簡単に処理できるWWW(World Wide Web)が急速に広がっている。

 図9.1にWWWを操作中の画面の例を示す。これは、世界中のコンピュータグラフィックスに関する研究機関の情報を入手する際の画面である。

 画面上で、興味ある研究所または大学のアイコン(図中左に並ぶ長方形の絵)または機関名の文字にカーソルを移動しクリックすると、その指定した研究機関のコンピュータにただちにアクセスできる。

 その機関にアクセスした後の画面上で、興味ある内容の部分をクリックするとその情報を見ることができる。例えば、その機関のスタッフの紹介、研究内容(論文概要、作品、写真、音)を知ることができる。大学であれば、そこで開講している講義の内容も入手できる。

 図9.2は学内LANでの例(福山大)である。画面上の研究室のリスト中で、希望する研究室名をクリックすると、その研究室の先生の写真や研究内容を簡単に知ることができる。図は研究室で作成したCG画像を表示した例である。

 これらの図は、グラフィックスを駆使したウィンドウを用いてコンピュータとユーザとのインターフェースを容易にする、いわゆるGUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェース)の代表的な例である。

図9.2
図9.2: WWWの表示例(研究室の作品紹介)

9.4.3インターネットにおける技術

 WWWによるホームページを作成するにはHTMLが使用される。HTMLとは、HyperTextMarkupLanguageの頭文字を取ったもので、ホームページを作成する言語である。また、HTMLではタグ(<>で囲まれた文字列)を用いて様々な命令をしている。しかし、HTMLには1.0、2.0、3.0の3つのレベルがあり、使うWWWブラウザによってタグの効果も異なる場合があるので注意が必要である。また、ブラウザ独自のタグもあるので利用されるブラウザを考慮して作成することが必要である。インターネットの技術として注目したインタラクティブ技術には、JAVA,VRML,Shockwaveなどがある。これらを利用するとホームページ上でユーザーが対話的に操作することができるようになる。

 VRMLとはVirtualRealityModelingLanguage(仮想現実モデリング言語)のことである。3次元イメージをリアルタイムに構築する方法を記述するテキストベースの汎用言語である。1994年に最初に仕様が決められた新しい技術である。これにより、仮想空間内にあたかもユーザーが入り込んだような体験ができ、その空間内でアニメーションや物体の3D表示が可能である。また、ユーザーがマウスにより仮想空間内を自由に動き回ることが可能であり、違う仮想空間や、ホームページへの移動もできる。VRMLは,建築、オンライン会議、バーチャルモール(仮想商店)、科学・医療の研究、娯楽に使用できる。

 JAVAとは、SunMicrosystems社が開発したプログラム開発言語である。基本的にはCやBasicなどといったソフトウェア開発言語と同じである。C++によく似ているが、ポインタなどが無くなったため、バグなども少なく、わかりやすい開発言語である。また、JAVAには他の言語にはない新しい機能が多くあり、以下にその特徴を示す。

 JAVAで作ったプログラムはホームページの中で動作する

 コンピュータは大別するとIBM-PC互換機やPC-98、Macintosh、ワークステーションの3つに分けることができるが、どの機種でも動作する。

 JAVAはネットワークに対応しているので、JAVAのあるホームページを見ると、ブラウザはそのアプレットをサーバからネットワークを通じて自分のコンピュータにダウンロードし、実行することができる。

 セキュリティの面では、JAVAで作られたアプレットやアプリケーションは実行する前にJAVAインタプリンタでチェックを受けるのでコンピュータウィルスやバグがあるプログラムは実行して悪影響を及ぼす前にほとんど摘出することができる。

 マルチスレッド機能を実現している。スレッドとはCPUが実行できるプログラムの単位で、マルチスレッド機能とは、複数のスレッドを同時に実行できる機能のことである。 実際には、CPUは1つしかないので、1度に実行しているスレッドは1つであるが複数のスレッドを高速に切り替えて実行しているので、見かけは同時に実行しているように見える。

 Shockwaveとは、Macromedia社が、開発したWeb向けのコンテンツ再生技術の総称である。Shockwaveをみるためには、MacintoshおよびWindowsの両OSに対応したNetscapeNavi-gatorあるいはMicrosoftInternetExplorer用のプラグインが供給されている。 Shockwaveは、Macromedia社のDirectorなどのオーサリングツールを用いて作成する。そして絵や音声を時間軸に沿って動かすので他のアニメーション技術と比べて絵と動きと音声を具体化する際に余計なプログラミングを必要とせず容易にアニメーションを作成できる。JAVAやC言語のような専門のプログラム知識をあまり必要とせず容易に作成でき、映像と音声の同期が容易であるという特徴がある。


9.5 マルチメディアへの期待

 マルチメディアは今後、次のように益々重要になると思える。

(1) 高度情報化社会

 コンピュータを有効に活用し、高速演算機能とデータベースをもったインテリジェント化が実現する。すなわち、文字認識システムや、翻訳システムが実現し、人間の知能より上回る能力を持つことになる。より、便利に、多様化し、より機能的、さらに安価にあるであろう。

(2) 老人化社会

 今後高齢化社会を迎える。また、労働に対する意識が変化し、より余暇が与えられる社会となり、余暇の過ごし方が重要となる。また、福祉も重要となる。その時代にはマルチメディアシステムを利用することにより、より豊かな時を過ごすことができる。

(3) 国際化の進展

 今後、国際化は益々進展する。その際、多民族の言語を同時に処理可能なマルチメディアが有効となる。さらに、自動翻訳機能をそなえたマルチメディアシステムが活躍が期待される。

(4) ネットワークの整備

今後、光ファイバを利用した広帯域ISDNが各家庭に入り込むことが予想される。その際、多くのメディアすなわち、多チャンネルテレビ、伝送による新聞配送、電子郵便などが活用可能となり、豊かな生活にすることができる。


9.6 マルチメディア関連用語

 マルチメディアは新しい分野であり、聞きなれない用語が多い。そこで、本節では代表的な用語の説明をする。

・ CATV (Community Antenna Televison Association):
 有線テレビのこと。ケーブルテレビともいう。同軸ケーブルを使用して、テレビ番組や色々な情報を加入者に提供する。多チャンネルサービスや双方向サービスが可能。

・ DTP (Desk Top Piblishing):
 机上出版のこと。コンピュータ上で原稿作成やレイアウト等の編集作業を行い、レーザプリンタなどを使って印刷し、一般の印刷物に近い程度のものを作成できるシステム。

・ ISDN (Integrated System Digital Netwaork):
 NTTが推進している高速デジタル交換網のことである。

・ B-ISDN (Broad band ISDN):
 広帯域ISDNで、現在普及している64Kbpsよりさらに高速な150Mbpsの伝送量のもの。

 C++:
BjarneStroustrupが開発したプログラミング言語であり、C言語の後継言語であり、Cをオブジェクト指向に実装したもの。

 FTP(FileTransferProtcol):
ファイルてんそうプロトコル。インターネットのプロトコルの一つであり、ネットワークを通して、ユーザがファイルのアクセス権を持つ2つのノード間のファイル転送サービス。

・ HDTV(High quality Digital Television):
 走査線の数が現在のテレビの2倍以上の高品位テレビ。欧米ではデジタル化されたものを前提としているが、日本はアナログで仕様を定めている。

 JAVAアニメーション:
 JAVAアニメーションは名前からもわかるようにJAVAを用いたアニメーションであるため、JAVAに対応したWWWブラウザがあれば再生できる。原理はJAVAのプログラムによってあらかじめ用意していた数枚の画像を連続的に表示させ、アニメーションをさせるものである。このアニメーションは、画像を読み込みアニメーションさせるため、画像枚数が多くなると、アニメーションを始めるまで時間がかかる欠点がある。

 OpenGL:
 業界標準のグラフックス言語。

・ MO (Magnete Optical Disk):
 光磁気デイスクのこと。CD-ROMが読みだし専用なのに対して、自由に書換ができる。通常、3.5インチのディスクで約128MBの記憶容量を持つ。磁性体の表面で反射するレーザ光の偏光の変化を利用した外部記憶装置。

・ JPEG (Joint Photographic ExpertGroup):

 ISO(国際標準化機構)において定められたデイジタル静止画の圧縮方式。

・ MPEG (Motion Picture Expert Group):
 ISO(国際標準化機構)において定められるつつあるデイジタル動画の圧縮方式。MPEGの目的は、動画像とオーディオの符号化方式の標準化である。MPEGの標準化の中では標準化の目的を分類し1から4まである。MPEG1は家庭用VTR程度の品質を保ちCD-ROMに蓄積することが目的であり、MPEG2は原稿TV画像を放送用品質で通信、放送、蓄積することを目的としている。MPEG3は現在MPEG2に取り込まれた形となっている。MPEG4は、移動通信などを主な目的としている。インターネットの分野ではMPEG2を用いて、アニメーションを作成している。MPEGは画像に圧縮をかけ、アニメーションを作成するので、アニメーションを作成しても、他のアニメーション技術を用いて同じ物を作った場合よりファイルサイズが小さくなる。このため、短編なアニメーションより長編のアニメーションの作成によく用いられている。

 GIFアニメーション:
 GIFアニメーションは、インターネット上でもっとも多く用いられているアニメーションであるためWWWブラウザがあれば見ることができる。作成は簡単であるが、GIFの画像になるため、短編なアニメーションには適しているが、長編のアニメーションを作成するとファイルサイズが大きくなる短所がある。

 PostScript:
 AdobeSystemsが定義したページ記述言語。PostScriptファイルはUNIXの場合、「.ps」という拡張子を持ち、フォーマットの整ったプリントファイルを交換するための共通フォーマットである。

 QuickTimeMovie:
 Apple社が開発した動画技術で、現在CD−ROMなどで最も多く使われている動画再生技術である。この技術の優れているところは、速いマシンで再生したときは多くのコマ数を再生し遅いマシンではコマ数を減らすことにより、どちらのマシンでも再生時間が同じになることである。これにより音声と同期のとれた画像が再生できる。それにMacintosh、Windowsともに専用のソフトがインターネットから手軽に手に入れることが出来るので、プラットホームに依存しないことである。

 Shockwave:
 Shockwaveとは、Macromedia社が、開発したWeb向けのコンテンツ再生技術の総称である。Macromedia社のDirectorなどのオーサリングツールを用いて作成した後Afterbunerといわれるソフトで圧縮したものをShockwaveと言う。Shockwaveを見るためには、WWWブラウザにShockwaveのプラグインが必要である

・ GUI (Graphical User Interface):
 グラフィックスを利用したユーザインターフェース。ウインドウ内に表示されるアイコンやメニューをマウスを使って操作する。文字のメッセージによる表示とコマンド形式の操作環境を提供する。

・ CD-ROM (Compact Disc Read-Obly Memory):
 音と共に、コンピュータ用ディジタルデータを格納できる外部記憶装置。

通常5.2インチの直径で500MBから600MBの記憶容量をもつ。

・ MIDI (Musical Instrulments Digital Interface):
 音の高さ、長さ、音量の三種のデータを128ずつに分解して数値化した業界標準のインターフェース。音源ボックスと組み合わせて、さまざまな音色を出せる。

・ LAN (Local Area Netwaork):
 通信回線を通さずに、直接コンピュータどうしを複数台接続して交信を行う方法。ビルや工場、学校の敷地内で用いられるので、局所的という意味でローカルという名前が使用された。

・ VGA (Video Graphics Array):
 IBMPS/2で採用されたグラフィクスの制御機構。640480ドットのものなどがある。

・ RAM (Randam Access Memory):
 データの読み書きが可能な半導体記憶素子。高速な読み書きが可能であり、ランダムアクセスができるので、現在ではほとんどのコンピュータのメインメモリにはRAMが使用される。

・ SCSI (Small Computer System Interface):
 コンピュータ周辺機器のための汎用的な標準インターフェース。最大7個までの機器を次々と接続できる。

 UNIX: 
1960年代後半に、ベル研究所で開発されたオペレーてイングシステム。

 URL(UniformResourceLocation):
 URLは、Webブラウザを使ってインターネットサービスのアドレスを指定する際の標準の名称である。例えば、httpサーバーやftp(filetransferprotcol)へアクセスするための番地である。

・ VRAM (Video Random Access Memory):
 コンピュータ・デイスプレイに画像を表示するためのデータ用メモリ。画像のサイズに比例した容量を要す。

・ アイコン(icon):
 処理の内容や、命令を象徴的な絵でシンボル化してわかりやすく表示したもの。

キーボードから入力する代わりに、画面上に表示されたアイコンをマウスで選択することで、直感的な操作ができる。

・ オーサリング
 もともとは先生が生徒のために説明用の資料を準備することであったが、最近では、コンピュータを使って、マルチメディア・アプリケーションを制作する意味に使われる。

 サイバースペース: 
通信網とコンピュータを活用して創出される多人数参加型仮想空間は、通信網の上に新たに創造された電子社会空間であり、これをサイバースペースという。これはウイリアム・ギブソンのSF小説に出てくる仮想的コミュニュケーション空間に由来する。

・ モデム(MODEM:MOdular-DEModulator):
 モデムはパソコン通信にはなくてはならない装置で、コンピュータからのデジタル信号を電話回線で使用可能なアナログ信号に変換(変調)したり、その逆の変換(復調)を行う変復調装置。

・ 倍速CD-ROM:
 通常のCD-ROMはコンピュータとの間のデータの転送速度が150KB/秒であるのに対して、倍の転送速度を可能としたCD-ROM12倍速CD-ROMもある。

 ハイパーテキスト(Hypertext):
 テキスト、グラフックス、その他の種類のデータをコンピュータで使用できるように、個々のデータ素材を互いに示し会うように表す方法。テキスト中に別のテキストへリンクしている入り口(アンカと言われる)が埋め込まれているので、そこをクリックすることにより別のテキストへジャンプできる構造を持つテキスト。

 ハイパーメディア:
 相互にリンクされ、単一の情報集合として扱われる、テキスト、グラフィクス、ビデオ、アニメーション、音声を含む、コンピュータをベースにした情報配布の方法。

 ブラウザ
 ユーザがWWWサーバーにアクセスしてインターネットをサーフしたり、ローカルファイルを閲覧したりできるようにするアプリケーションを示すために一般に使われている用語。NetscapeNavigatorあるいはMicrosoftInternetExplorerがその代表的なものである。

・ マルチメディア・クリエータ
 コンピュータを使って、マルチメディアのアプリケーションを制作する人。コンピュータのプログラマーに近い人、デザイナーに近い人、ディレクターに近い人などがある。

・ マルチメディア・タイトル
 通常
CD-ROMをベースとした、マルチメディア的な写真や音声、グラフィクス、動画を含んだ、アプリッケーション・パッケージ・ソフトのこと。タイトルという言葉には、事務用のワープロや表計算のような「道具」に対し、「作品」と意味がある。

・ ビデオ・オン・ディマンド
 米国の電話会社と
CATV会社によって始められたサービスであり、好きなときに好きな映画を呼び出せる。双方行のマルチメディアを実現をしている。

 電子メール(e-mail): 
ユーザがネットワークでメッセージを交換できるサービス。