9.6 マルチメディア関連用語
マルチメディアは新しい分野であり、聞きなれない用語が多い。そこで、本節では代表的な用語の説明をする。
・ CATV (Community Antenna Televison Association):
有線テレビのこと。ケーブルテレビともいう。同軸ケーブルを使用して、テレビ番組や色々な情報を加入者に提供する。多チャンネルサービスや双方向サービスが可能。
・ DTP (Desk Top Piblishing):
机上出版のこと。コンピュータ上で原稿作成やレイアウト等の編集作業を行い、レーザプリンタなどを使って印刷し、一般の印刷物に近い程度のものを作成できるシステム。
・ ISDN (Integrated System Digital Netwaork):
NTTが推進している高速デジタル交換網のことである。
・ B-ISDN (Broad band ISDN):
広帯域ISDNで、現在普及している64Kbpsよりさらに高速な150Mbpsの伝送量のもの。
C++: BjarneStroustrupが開発したプログラミング言語であり、C言語の後継言語であり、Cをオブジェクト指向に実装したもの。
FTP(FileTransferProtcol): ファイルてんそうプロトコル。インターネットのプロトコルの一つであり、ネットワークを通して、ユーザがファイルのアクセス権を持つ2つのノード間のファイル転送サービス。
・ HDTV(High quality Digital Television):
走査線の数が現在のテレビの2倍以上の高品位テレビ。欧米ではデジタル化されたものを前提としているが、日本はアナログで仕様を定めている。
JAVAアニメーション: JAVAアニメーションは名前からもわかるようにJAVAを用いたアニメーションであるため、JAVAに対応したWWWブラウザがあれば再生できる。原理はJAVAのプログラムによってあらかじめ用意していた数枚の画像を連続的に表示させ、アニメーションをさせるものである。このアニメーションは、画像を読み込みアニメーションさせるため、画像枚数が多くなると、アニメーションを始めるまで時間がかかる欠点がある。
OpenGL: 業界標準のグラフックス言語。
・ MO (Magnete Optical Disk):
光磁気デイスクのこと。CD-ROMが読みだし専用なのに対して、自由に書換ができる。通常、3.5インチのディスクで約128MBの記憶容量を持つ。磁性体の表面で反射するレーザ光の偏光の変化を利用した外部記憶装置。
・ JPEG (Joint Photographic ExpertGroup):
ISO(国際標準化機構)において定められたデイジタル静止画の圧縮方式。
・ MPEG (Motion Picture Expert Group):
ISO(国際標準化機構)において定められるつつあるデイジタル動画の圧縮方式。MPEGの目的は、動画像とオーディオの符号化方式の標準化である。MPEGの標準化の中では標準化の目的を分類し1から4まである。MPEG1は家庭用VTR程度の品質を保ちCD-ROMに蓄積することが目的であり、MPEG2は原稿TV画像を放送用品質で通信、放送、蓄積することを目的としている。MPEG3は現在MPEG2に取り込まれた形となっている。MPEG4は、移動通信などを主な目的としている。インターネットの分野ではMPEG2を用いて、アニメーションを作成している。MPEGは画像に圧縮をかけ、アニメーションを作成するので、アニメーションを作成しても、他のアニメーション技術を用いて同じ物を作った場合よりファイルサイズが小さくなる。このため、短編なアニメーションより長編のアニメーションの作成によく用いられている。
GIFアニメーション: GIFアニメーションは、インターネット上でもっとも多く用いられているアニメーションであるためWWWブラウザがあれば見ることができる。作成は簡単であるが、GIFの画像になるため、短編なアニメーションには適しているが、長編のアニメーションを作成するとファイルサイズが大きくなる短所がある。
PostScript: AdobeSystemsが定義したページ記述言語。PostScriptファイルはUNIXの場合、「.ps」という拡張子を持ち、フォーマットの整ったプリントファイルを交換するための共通フォーマットである。
QuickTimeMovie: Apple社が開発した動画技術で、現在CD−ROMなどで最も多く使われている動画再生技術である。この技術の優れているところは、速いマシンで再生したときは多くのコマ数を再生し遅いマシンではコマ数を減らすことにより、どちらのマシンでも再生時間が同じになることである。これにより音声と同期のとれた画像が再生できる。それにMacintosh、Windowsともに専用のソフトがインターネットから手軽に手に入れることが出来るので、プラットホームに依存しないことである。
Shockwave: Shockwaveとは、Macromedia社が、開発したWeb向けのコンテンツ再生技術の総称である。Macromedia社のDirectorなどのオーサリングツールを用いて作成した後Afterbunerといわれるソフトで圧縮したものをShockwaveと言う。Shockwaveを見るためには、WWWブラウザにShockwaveのプラグインが必要である
・ GUI (Graphical User Interface):
グラフィックスを利用したユーザインターフェース。ウインドウ内に表示されるアイコンやメニューをマウスを使って操作する。文字のメッセージによる表示とコマンド形式の操作環境を提供する。
・ CD-ROM (Compact Disc Read-Obly Memory):
音と共に、コンピュータ用ディジタルデータを格納できる外部記憶装置。
通常5.2インチの直径で500MBから600MBの記憶容量をもつ。
・ MIDI (Musical Instrulments Digital Interface):
音の高さ、長さ、音量の三種のデータを128ずつに分解して数値化した業界標準のインターフェース。音源ボックスと組み合わせて、さまざまな音色を出せる。
・ LAN (Local Area Netwaork):
通信回線を通さずに、直接コンピュータどうしを複数台接続して交信を行う方法。ビルや工場、学校の敷地内で用いられるので、局所的という意味でローカルという名前が使用された。
・ VGA (Video Graphics Array):
IBMのPS/2で採用されたグラフィクスの制御機構。640x480ドットのものなどがある。
・ RAM (Randam Access Memory):
データの読み書きが可能な半導体記憶素子。高速な読み書きが可能であり、ランダムアクセスができるので、現在ではほとんどのコンピュータのメインメモリにはRAMが使用される。
・ SCSI (Small Computer System Interface):
コンピュータ周辺機器のための汎用的な標準インターフェース。最大7個までの機器を次々と接続できる。
UNIX: 1960年代後半に、ベル研究所で開発されたオペレーてイングシステム。
URL(UniformResourceLocation): URLは、Webブラウザを使ってインターネットサービスのアドレスを指定する際の標準の名称である。例えば、httpサーバーやftp(filetransferprotcol)へアクセスするための番地である。
・ VRAM (Video Random Access Memory):
コンピュータ・デイスプレイに画像を表示するためのデータ用メモリ。画像のサイズに比例した容量を要す。
・ アイコン(icon):
処理の内容や、命令を象徴的な絵でシンボル化してわかりやすく表示したもの。
キーボードから入力する代わりに、画面上に表示されたアイコンをマウスで選択することで、直感的な操作ができる。
・ オーサリング:
もともとは先生が生徒のために説明用の資料を準備することであったが、最近では、コンピュータを使って、マルチメディア・アプリケーションを制作する意味に使われる。
サイバースペース: 通信網とコンピュータを活用して創出される多人数参加型仮想空間は、通信網の上に新たに創造された電子社会空間であり、これをサイバースペースという。これはウイリアム・ギブソンのSF小説に出てくる仮想的コミュニュケーション空間に由来する。
・ モデム(MODEM:MOdular-DEModulator):
モデムはパソコン通信にはなくてはならない装置で、コンピュータからのデジタル信号を電話回線で使用可能なアナログ信号に変換(変調)したり、その逆の変換(復調)を行う変復調装置。
・ 倍速CD-ROM:
通常のCD-ROMはコンピュータとの間のデータの転送速度が150KB/秒であるのに対して、倍の転送速度を可能としたCD-ROM。12倍速CD-ROMもある。
ハイパーテキスト(Hypertext): テキスト、グラフックス、その他の種類のデータをコンピュータで使用できるように、個々のデータ素材を互いに示し会うように表す方法。テキスト中に別のテキストへリンクしている入り口(アンカと言われる)が埋め込まれているので、そこをクリックすることにより別のテキストへジャンプできる構造を持つテキスト。
ハイパーメディア: 相互にリンクされ、単一の情報集合として扱われる、テキスト、グラフィクス、ビデオ、アニメーション、音声を含む、コンピュータをベースにした情報配布の方法。
ブラウザ: ユーザがWWWサーバーにアクセスしてインターネットをサーフしたり、ローカルファイルを閲覧したりできるようにするアプリケーションを示すために一般に使われている用語。NetscapeNavigatorあるいはMicrosoftInternetExplorerがその代表的なものである。
・ マルチメディア・クリエータ:
コンピュータを使って、マルチメディアのアプリケーションを制作する人。コンピュータのプログラマーに近い人、デザイナーに近い人、ディレクターに近い人などがある。
・ マルチメディア・タイトル:
通常CD-ROMをベースとした、マルチメディア的な写真や音声、グラフィクス、動画を含んだ、アプリッケーション・パッケージ・ソフトのこと。タイトルという言葉には、事務用のワープロや表計算のような「道具」に対し、「作品」と意味がある。
・ ビデオ・オン・ディマンド:
米国の電話会社とCATV会社によって始められたサービスであり、好きなときに好きな映画を呼び出せる。双方行のマルチメディアを実現をしている。
電子メール(e-mail): ユーザがネットワークでメッセージを交換できるサービス。
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