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西田は1970年来,40年間ものCG研究を行っており、研究分
野(右
図参照)はかなり
広いがそのなかでもRenderingl関係で特にBezier Clippingに関する研究を紹介する。 この方法は、私が米国BYUに滞在中(1989)にT.W.Sederbergとの共同で開発した手法です . 最初は曲面のレイトレーシング法としてSIGGRAPH 1990で発表しましたが、広く応用する論文を多数発表した。曲線(や曲面)の交差判定に有効ばかりでなく、高次多項式の解を求めるのにも有効な方法であ る。 < Radiosity | Soft shadow | Bezier Clipping | Light Scattering | Natural phenomena |Fluid dynamics | NPR | CGhistry, Topics > |
研究分野 |
Bezier Clippingとは |
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Bezier Clippingは上のように多くの応用があります。 |
Bezier Clippingを紹介してる書籍・Hoschk, Lasser, "Fundamentals of Computer Aided Geometric Design", AK Peters, (1989)・鳥谷、千代倉、「3次元CADの基礎と応用」共立出版(1991): ・ G.Farin, "Curves and Surfaces for CAGD" 4th Ed.,Academic Press (1996) ・T.Akenine-Noller, E.Haines,"Real-time Renderin", AK Peters (2002) ・G.Farin, "Handbook of Computer Aided Geometric Design," North-Holland, Elsevier 2002 ・T.A.-Moller,etc., "Real-Time Rendering", A.K.Petters, 2008 Bezier Clippingを紹介してるサイト・ Bezier clipping - ウィキペディア・ 直 線との交点(Bezier Clipping) | ProgrammingCity・ 交 点 | ProgrammingCity・ Bezier clipping・ Bezier Clippingの解説(旧版)・Bezier Clippingの英文解説(pdf) |
Bezier Clippingの誕生、原理 |
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多項式は必ずBezier曲線(関数)に変換できます(上のは3次式の例)。Bezier関数の解は必ず、その関数の制御多角形と軸との交差区間に存在し ます。 直線とbezier曲線との距離はBezier関数となる。この関数が0になる点が交点である。 多項式の解(交点)が複数ある場合も求められます。収束が遅い場合関数を2分割し、それぞれにclippingを適用すれば、複数解でも収束します。 曲線同志の交差判定もできます。これには曲線の凸包を含む幅のある線(FAT LINEと称す)で相手の曲線をクリップし、交互に適用すると両社の曲線の 幅は狭くなり、かつ短くない、最終的には直線同志の交差と等価になります。 |
CGの歴史上重要な技術の開発と受賞者(SIGGRAPH S.A.Coons賞など)との関係 共同開発者のSederberg 著者らのBezierClipping関連論文; "Ray
tracing
trimmed rational surface patches" by T Nishita, TW Sederberg, M
Kakimoto - ACM SIGGRAPH Computer Graphics, 1990
"Curve
intersection usingBezier clipping"
by
TW Sederberg, T Nishita - Computer-Aided Design, 1990 - Elsevier
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Bezier Clippingによる曲面のレイトレーシング |
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Bezier ClippingはTrimmed Bezeir曲面を対象にしたレイトレーシング法として開発したものである。Trimmed Bezeir曲面とは、 曲面に穴が開いているものを示す(上図の下参照)。曲面のレイトレーシングとは、スクリーンに投影された曲面において、スクリーン座標(x、y)を指定す ると、それに対応する曲面に曲面座標(u,v)を算出する問題である。普通は(u,v)を与えると、それに対応する(X,Y,Z)座標が求まり、それをス クリーンに投影したものが(x,y)である。それに対してスクルーンの座標から、(u,v)を算出する逆問題であり、その計算は難易度の高い。 Kajiyaやこの問題に挑戦した。彼によると双3次曲面の場合368次式を解く必要がある。これは1次式の繰り返しのみで解けるようにしたのが、 Bezier Clippingである。 スクリーン上の点(x,y)から曲面座標(u,v)を算出する問題を考える。(x,y)を通過する2本の直線を考える。この直線からの制御点の距離(1次 式で計算できる)をuに関する関数としてプロットしたのが右図である。これらの凸包の中に必ず解は存在する。同じようにvにおいても求められる。解は必ず u軸と凸包の交差区間に存在するから。この区間で曲面を再分割する。するとこの曲面は小さくなり平面に近づく。v成分についても同じ操作をする。 上の左図はuの存在区間[umin, umax]を求めており。v成分も同様に求め、右図はその区間で曲面を分割したものである。わずか3回の分割でほぼ点になる。このときの(u,v)が解で あ る。 SIGGRAPH 1990:Sederbergの提唱したFFD法により曲面を自由変形し、その後にレイトレーショング法で描画 CG界では良く使用される、ユタのティーポットはBezier 曲面で構成されており、この曲面をレイトレーシング法で表示した例。 |
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Bezier Clippingの応用 |
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CGI'92 :曲面の隠線消去に応用 Scan Line法は、走査線を動かし、走査線単位で可視領域を抽出する方法である(1991年)。走査線と重なるいくつかのサブパッチはBezier clipping法で抽出できる。 TVC('91) ;曲面(穴のあるtrimmed Bezier曲面に適用可)のスキャンライン法に応用 CGI'93 ;NPRへの応用(輪郭と濃淡がBezier曲線で指定されている) EG93 曲面を含むラジオシテイに応用した例。 Bezier Clipping を用いた 2 次元画像の自由形状変形法 |
Bezier Clipping関連の著者らの論文
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Bezier Clippingを利用したメタボール表示 |
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メタボールは、Blinnがblobと呼んで最初に発表し、独立に大阪大学がmetaballと称し
た。 西田らは、メタボールの表示を数倍早くする方法をEUROGRAPHICSで発表した。メタボールの密度関数は6次の多項式で表現できるので(ここでは6 次式)、多項式の解 を算出するのにBezier Clippingが有効である。 左の図のように、メタボールは中心をピークとした密度分布で与えられている。メタボースが接近するとこれらの密度は加算される。指定した閾値の面を抽出す ることで、表面を求める。この方法は陰関数表現された面と言える。 EUROGRAPHICS'94; 右の図は楕円体のメタボールを組合わせてものである。 SIGGRAPH'94: シャチは800個以上のメタボールで構成している。ボールなので泳ぎに合わせて変形するのは容易である。 Pacific Graphics 1996 (金田筆頭): ポットの表面に流れる水滴をメタボールで表現した。これはアニメーションの一部 ShapeModeling'99: 日本人女性の標準体系形のデータを入手し、その形状にフィットしたメタボールを生成して人体を作成した。加えて、そ れに洋服 を着せるシミュレーーションを行った。 EUROGRAPHICS08(金森の筆頭論文):GPUを使用し、動的に変化するメタボールを高速に表示できるようにした。 最近、GPUを使い高速化(ほぼリアルタイム)した方法をEUROGRAPHICSで発表した(金森が筆頭) Java アプレットを用いて、メタボールの会話的に入力し、それを表示する。 他にも、多項式の解、曲線同志の交差判定、曲線と任意の点との最短距離の抽出などのアプレットを作成した。 |
西田らのメタボールの表示例 メタボールとは限らないが、粒子として表現する描画法の計算例 謝辞; この研究に関し、元指導教授の中前教授に加え、共同研究者の金田先生、岩崎先生、金森先生に感謝する。 |
Bezier Clippingを利用した描画ソフトの商業化 |
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